過去に「リレーエッセイ」掲載されたエッセイです。

                                       
日本スポーツ産業学会運営委員を引き受けて
順天堂大学
教授 間宮 聰夫
2000.6.27


 スポーツを「競技」や「研究者対象」としてではなく、「商品価値」として捉える立場に30数年いた者にとって「日本スポーツ産業学会」とは、学術的な研究発表の場であるだけでなく、実践的な要求にも応える場であってほしいと切に願っています。研究者として格段の実績もなく大学へ参り、他の学会より自分の能力、領域に近いと思い入会をさせて戴いた立場を弁えないと、お叱りを覚悟で日頃感じていることを申し上げたいと思います。
 産業とは、モノやサービスを生産する経済活動単位である(日本経済辞典:日本経済新聞社刊)。経済活動であれば数値を追うことは当然であり、供給から需要までの一連の取引の流れつながりと取ることができましょう。
 また当学会が、我が国のスポーツ産業の発展、さらには国の産業政策の方向性を定めることに影響を及ぼすことを大きな役割とするならば、例えばスポーツ濃くない総生産額(スポーツGDP)を学会として調査をして発表することなどは、学会名に相応しいルーティンワークではないでしょうか。
 学会の運営費は、会費収入で賄われるのもこれまた当然なことです。幸い(社)スポーツ産業団体連合会(スポ団連)やミズノさんを初め各企業のご理解により多額の運営費の支援を戴いて来れたことは深く感謝いたしますが、この経済不況時においては、今までのペースでの支援を期待することは叶わないでしょう。スポ団連の法人会員企業に役立つ研究にフォーカスを定める必要があるのではないでしょうか。
 また将来の研究者の卵は、大学生、大学院生です。準会員として彼らに参加しやすい環境を整えてやらねば、優秀な若い研究者は育たないのではないでしょうか。
 大学、研究所等に勤務されておられる会員の方は、ご自分のゼミ生・院生・研究生を最低10名ぐらいは準会員としてお連れ戴きたいと思います。そして卒業後は正会員として、学会の新鮮な戦力として迎えたいものです。当案件は7月の理事会にてご審議戴けることと伺い安堵いたしました。
 本年の学会大会のテーマは「スポーツイベント」です。9月にはシドニー五輪、2002年はサッカーW杯と国際的ビッグイベントが相次いで開催されます。これらの地球規模の大イベントには、わが国には定着していないスポーツボランティアやスポーツNPOの組織化が急がれます。わが国ではNPO法に基づいて1700を超える団体が登録済みですが、スポーツNPOは極めて少ない状態です。そのためにも若い行動力のある準会員がスポーツイベントの現場を経験することは必須であります。
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